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感想:ブラザー・フッド

しばらく前にタイトルだけ書いてアップしていなかった「ブラザー・フッド」の超個人的レビューです。本日の日記代わりということで。

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「疲れた…」というのが、見終わった後に最初に出た言葉。
なんかもう、疲れちゃったのよ。悪い意味ばかりじゃないんだけど。

韓国が映画産業に力を入れているのがよくわかる。戦闘シーンにどれだけのお金と時間を使ったんだろうなあ。カメラをぶらしてごまかしているように見えるところが多々あったけど。(その点は、何かと比較される「プライベート・ライアン」のほうが効果的だった気がする)

ちょっと強引過ぎる展開もあるし、熱すぎる兄弟愛は、少なくとも現代の日本人にはピンとこないかも。プラス、朝鮮戦争の背景を知っている前提で作られているので、よく知らない人は入り込めないのでは。それでもまあ、泣き所は押さえているし、映画館で見れば、迫力で強引に引き込まれそうな感じ(というか、私はそうだった)。特に、兄弟愛(恋愛ではなく)やお年よりの涙に弱い私は、結構泣けた。

ただ、なーんか中途半端というか、練れてないというか…。もしかして、日本公開用に尺を縮めているのかな、と思ってしまうような「雑」な印象があるのよねぇ。南北に分断された朝鮮半島をあの兄弟を重ねあわせるという意図があるのだと思うけど、もしそうなのだとしたら、そのようには描けてない。韓国の人が見れば、勝手にそう思ってくれるってことなのかな。もともと、ブラザーフッドというタイトルも日本向けのものであって、原題は「太極旗を翻して」というらしいし。前宣伝とイメージがちがうもの、日本での売り込み方にも原因があるのかな。
いずれにしても、朝鮮戦争の「同じ民族同士で殺しあう」という悲劇を描きたいなら、そこをもっとはっきり書けばいいし、戦時下で起こりうる人間の狂気や、その一方の兄弟愛みたいなものを描きたいなら、そっちを重点的に描けばいいし、単に迫力ある戦闘シーンが撮りたいなら、半端な兄弟愛をいれずに、プライベート・ライアンみたいな淡々とした作りのほうがいいし。いやむしろ、悲劇だなんだと騒ぎ立てないプライベート・ライアンのほうが、戦争の理不尽さを描けていると思うのよね。そのどれにもなっていなくて…。

いや、それ以前に、まずエンターテインメント作にしたいのか、戦争の悲劇を伝えたいのか、そのどっちかに絞っとけば?って感じかなあ。靴職人だったはずのお兄さんの超人ぶりがブルース・ウィリスも真っ青で、現実味を思いっきり損ねているのよねぇ。「弾は兄さんだけ避けてはくれないんだ!」なんてセリフがあったけど、「いえいえ、かなり避けてますけど」と突っ込みたくなる。というか、兄弟揃って特別すぎ。

まあ、「とりあえず、世界でも売れそうな映画を目指しました」ってところが本音なんだろうなあ。もちろん、それはそれでいいと思うけどね。

個人的に気になったのが、カットごとの「間」のとりかた。盛り上げるのかな?と思ったところで、突然場面が変わり、全く違うシーンが始まってしまう。こういう手法はうまく使えば面白いけれど、この映画の場合、単に肩すかしをくったように感じてしまう。この違和感はなんなんだろう。旦那も同じように感じたらしいから、私の呼吸の問題だけじゃないと思うんだけど。

そんなわけで、「感動しに行くぞ!泣くぞ!」という心構えをしてからご覧ください。笑いの中に悲しさ描くような、大人の映画が好きな人には、あまりお薦めしません。

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