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コンニチハ

週末、ちょっとだけ、旦那と一緒に山の中を歩いた。…山の中といっても、ブーツでちょこっと歩ける程度のところなんだけど。

041018_koke.jpg装備を整えたハイカーと、軽装の子供連れが混在するような場所だったけれど、ハイカーの皆さんは、すれ違う人皆に「こんにちは」と声をかける。
子供の頃、父に連れられていった山を思い出した。父には悪いけれど、根がグウタラな私は、登山が好きにはなれなかったけど…それでも、ツーリングのときにライダーが交わすサインや登山者同士の挨拶には、なにやら心がときめいたりする。当たり前の人には当たり前なんだろうけど、普段そういう世界に身をおかない者としては、少しの間だけ仲間に入れてもらえたようで、嬉しくもあり、照れくさくもある。

ま、今回はそんなにときめいたわけでもないのだけれど、山屋さんはこういうところで、気軽な観光客にでも挨拶をするんだな、と、ちょっと感心したわけ。

こんな風に、山での挨拶に何かを感じるのは、もちろん私だけではないはずで。

目的地からの帰り、細い砂利道をテクテク歩いていると、大勢の観光客が、ドヤドヤとこちらに向かってきた。その大勢に対して、ひたすら「コンニチハ!コンニチハ!」と連呼する声が聞こえる。
ふと見ると、私達の少し前を歩く小さな男の子が、行きかう人たちにしきりに声をかけていたのだ。

まだ4歳にもならないような、あどけない男の子の、かわいい挨拶。大部分が中年女性からなる観光客達は、皆一様に目を細め、「こんにちは!」と返事を返していた。するとその子はいっそう大きな声で、「コンニチハ!」と返すのだ。

きっとハイカーの誰かが、私にしたのと同じように、小さなその子にも挨拶をしたのだろう。そして、その子の手を引いているお母さんが、山では皆こうやって挨拶するのだとを教えたに違いない。

知らない誰かが、自分に挨拶をしてくれる。自分が挨拶をすれば、皆が返してくれる…そういう喜びを、その子は、きっとついさっき知ったのだろう。

後ろから私達がやってくるのに気づくと、その子はくるっと後ろを振り返り、屈託のない笑顔で「コンニチハ!」と挨拶をしてくれた。そして、私より先に通り過ぎた旦那に挨拶をし損ねたと思ったのか、旦那の背中に向かって「オ 兄 チ ャ ン 、 コ ン ニ チ ハ !」と叫んだ。さらに、まだ飽き足らないのか、今度はすぐそばにいる自分のお父さんに「お父さんコンニチハ」と挨拶?し、お母さんに「お父さんはもういいのよ」といわれたりして…

私達が森を出たあとも、森の中からは「コ ン ニ チ ハ !」の声が響いていた。

…彼の連呼が一種「妖怪コンニチハ」めいていたのはご愛嬌として…

この家族がどういう経緯でここに来たのかは知らないけれど、あの子にとってはきっといい体験になったのではないかと思う。挨拶をしろといわれてするのではなく、それが気持ちがいいことだと、身をもって覚えられたのだから。

子供はこうやっていろんなことを覚えていくんだろうな、と妙に感慨深い山道だった。

ところで、自分が子供の頃は、どうやって挨拶をするようになったんだろうなぁ?

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