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井の頭公園は杉の名所だったという話

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今朝の井の頭公園は雨上がりの空気がしっとりしていて、草や木の香りが心地よかったです。

いつもとは違うルート、お茶の水の水源のあたりを通って、湿った道をてくてく歩いてみました。


井の頭公園は杉の名所だったという話


このあたり、園内の他のところとは少し雰囲気が違いますよね。杉の木があるからでしょうか。
 
 
 
今から十数年前、実家の祖母に宛てた手紙に、井の頭公園の話を書いたことがありました。

書いたといっても「家の近所に井の頭公園という素敵な公園があるんですよ」という程度のことだったのですが、やがて祖母から来た返事は、私にとってはとても意外なものでした。それは

井の頭恩賜公園、懐かしいです。女学生のころ学校の行事で行きました

というようなものだったのです。


祖母はもともと東京の人なので、よく考えると不思議はないのですが、私は、井の頭公園(自分の家の近所)と祖母(岩手にいる)に接点があるとは、思いもよらなかったのです。

(あと、「先生の話は聞かずに、友達とずっとはしゃいでいました」というような話には、女学生ってのはいつの時代もそうなんだなあ、と笑ってしまいましたが)


そしてもう一つ驚いたのは

杉の木立が美しく、印象的でした

というような下り。


杉?

井の頭公園に杉の木立?


私の頭の中ははてなマークでいっぱいです。

やがて、祖母は旅行好きな人だったので、どこかの記憶と混同しているのかもしれない、と勝手に納得し、その話はほとんど忘れてしまいました。


でも実は祖母のいうことが本当だったと知ったのは、8年前に祖母がなくなった後のことでした。

明治15年、池の水源の保護のために、井の頭池の周りには1000本もの杉が植林され、その後大正6年に井の頭恩賜公園が開園してからも、それらの杉はそのまま保護されたのだとか。

そのおかげで、祖母が女学生だった昭和初期、井の頭公園は、美しい杉の木立で知られる場所になっていたのです。


あー、おばあちゃんが言っていたことは本当だったんだ…と、遅まきながら納得したのと同時に、当時の話が聞きたかったな、と悔いも残りました。


でも、今の井の頭公園には、杉はあまりないですよね。

美しい杉木立が消えたのは、第二次世界大戦末期。
空襲で亡くなった人たちの棺を作るため、杉が伐採されたのだそうです。


井の頭公園が今のような「桜の名所」になったのは、戦後、池の周りに桜が植樹された後のことなんだとか。

私はいつも、井の頭公園は幸せに満ちた場所と書いていますが、本当は、素敵なことばかりではなく、たくさんの悲しみや苦しみも見てきた公園なんですよね。


お茶の水の水源付近の杉は、そう古いものには見えませんが、昔あった杉の子孫なのでしょうか?あのあたりを通ると、この杉木立の話と、女学生だった祖母のことを思い起こします。


井の頭公園の木


井の頭公園では桜や杉の他にもいろんな木々が見られます。

それぞれの木がどれくらいの樹齢なのかは私にはわかりませんが、どっしりとした木を見ると、この木はこの場所で、どんなことを見てきたんだろうな、などとと思ったりします。


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